雨季のバギオ
- 2016/08/10
- 04:15

日本は酷暑だそうで。ぼくはといえば拠点をフィリピンのセブ島から同じく国内のバギオという街に移して相変わらず日々PCと向かい合って仕事をしている。バギオというと日本人にはまだまだ馴染みが薄い都市ではあるが、標高約1500メートルと国内随一の避暑地としてフィリピンでは有名な場所である。そんなバギオに来て早2ヶ月。国内でも最も降雨量が多いというバギオの雨季真っ盛りに当たってしまっているため連日雨が続いている。...
情報を扱うということ
- 2016/05/17
- 01:21

突き抜ける蒼い空に浮かぶ南の太陽。じりじりと焼ける肌に我が物顔で走るジプニーの黒煙がこびりつく。工事現場は一層増え、心なしか空が狭くなってきたこの街だが、目が合うだけでニコッと微笑む人々だけは変わらない。ぼくはまたフィリピンにやってきた。何ができるだろうかという不安と、何かを変えられるかもしれないという期待を胸にやってきたのが早1ヶ月前。幸いそれぞれの分野に長けた尊敬できる方々に囲まれて忙しながら...
戦場から持ち帰ってきた真実 【僕がイスラム戦士になってシリアで戦ったわけ】
- 2016/04/12
- 20:36

以前から気になっていた『僕がイスラム戦士になってシリアで戦ったわけ』(鵜澤佳史著)を読み終えた。直接的なタイトルと表紙写真が反響を呼んでいる話題の書である。一体日本に生まれ、それまで縁も何もなかったシリアであえて戦いに参加する理由とはなんだったのか、そんなことが赤裸々に語られている。当然、あらゆる方面からの批判は絶えなかったという。そういったバッシングをする人々の声としては「危険な殺人者」「馬鹿な...
第7回 「現場の知」を欠いた運動はすべて堕落する。 【すばらしい新世界】
- 2016/04/12
- 18:12

メモ帳を見直していると4月上旬を過ごした青森での生活を思い出す。手の届く範囲での生産的な営み、それによる持続可能な生活の実践には苦労の対価に手応えが伴っていた。そんな時間を経て改めて読む池澤夏樹氏の言葉にはやはり力を込めて頷く以外にはできない。いくつか『すばらしい新世界』から引用したい。技術には限界がある。自然の力を扱いきれないことがある。先進国にいるとそれがわからない。技術が発達していて、たいて...
関わりあいの中で生きる
- 2016/04/06
- 23:32

さっき冷たい風にさらされる土の上で牧を割った。それがストーブの中の炎となって今部屋を暖めている。成果を感じる日々には生きている手応えがある。●いま、青森県の農家にいます3か月の温泉旅館生活を終えたぼくは、すでに親しみを覚える岩手県からさらに北上。本州最北端の下北半島の付け根部分、青森県は六ヶ所村にいる。1週間という限られた時間ではあるがWWOOFという制度を使ってある農家のお手伝いをしつつ生活を共にして...